![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/10/2c84faed6187acbce511f070b7b90185.jpg)
2006年度作品。日本映画。
小学生のワタルは謎の転校生ミツルが願いを叶えるため、異世界ビジョンに行っていたことを偶然にも知る。父親が離婚により家を出て、母親が倒れるという不幸の中にあったワタルは、自分の運命を変えるためビジョンへ向かう扉を開ける。
監督は千明孝一。
「土曜プレミアム」で鑑賞した。
テレビ放映用に多少編集されていたのかもしれないが、実に粗の目立つ作品だった。
たとえば旅の道連れとなるは虫類っぽいキャラの扱いが中途半端だし、ネコの娘も取ってつけたような感じがする。ネコの娘がラストの方で主人公にキスをするのだが、描き込みが足りないためそういった甘酸っぱいはずの描写にも何の思い入れももてない。
またハイランダーとかいう女の首領が主人公を救うシーンや、ドラゴンがやってくるシーンも説明が足りないため、ご都合主義以外のなにものでもなかったのはきわめてイタイ。
その他にも説明不足によるつっこみどころは多く、いちいち指摘していたらキリがないだろう。
原作は未読だが、文庫本で三冊という作品、それを2時間でまとめることはどだい無理だったのかもしれない。
しかしエピソードが多く、見せ場もあるため、つまらないとまでは感じなかった。
主人公の成長物語としてもまとまっているのが好印象である。不幸をも自分の運命として受け入れてようという選択は共感をもって見ることができた。願いもパターン通りと言ってしまえばそれまでだが、悪くはない。
不満な面は多いが、それなりに楽しめる作品といったところである。
評価:★★★(満点は★★★★★)
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